人口減少に歯止めをかける

三十郎の政策レシピ2

押し寄せる人口減少の波

5月から早朝自転車に乗って市内を回り、市民のみなさんと対話を重ねていますが、犬と散歩している方の多いことに気付きます。その中で、ある集落で出会った方が「子どもらはみんな巣立って、夫婦だけになってしまった。寂しくて犬を飼っている」と話されました。同じ気持ちの方が他にもたくさんおられるのではと思いました。
少子高齢化が進み、日本社会は人口減少時代を迎えています。この10年間に、山形県では95,000人、米沢市は7,000人、人口が減ってしまいました。共に約8パーセントの減です。人口はいわばまちの体力ですので、減少に歯止めをかけることが重要です。

子育て支援の充実

保育園のかもしかクラブ修了式少子化対策の第一は、子育て支援です。これまでも「まちづくりは人づくり」の信念から、子育て、教育には力を入れてきました。保護者念願の中学校給食の実現を始め、学童保育所への小学校校舎の提供(塩井小)、病気のお子さんを看護師や保育士がお世話する病児保育室の設置(塩井保育園・興道南部保育園)、子どもの医療費の無料化を進め、今年の4月から中学3年までに対象を拡大する、などに取り組みました。
また、長く要望されてきた陸上競技場の全天候型への改修や人工芝のサッカー場建設など、子どもの健全育成に寄与する施設整備にも力を入れてきました。児童会館のプラネタリウムの大規模改修も行い、4月にオープンしました。
現在、子育て中の家庭からの強い要望に応え、雨天・冬期の室内遊技場の設置を検討中です。既存の施設を活用して来年にはオープンしたいと考えています。

地元に残れる、戻れる

住理工山形株式会社 矢野勝久社長と若者が地元に残れる、戻れるためには、就業の場の確保・拡大が不可欠です。これまで企業誘致活動も懸命に行ってきましたが、ようやく明るい兆しが見えてきました。
7月7日に発表しましたが、自動車用防振ゴムで世界のシェアの25パーセントを占める住友理工が、米沢市に本社を置く新会社「住理工山形」を八幡原工業団地に立ち上げることになりました。来年6月操業開始で、3年後には約100人の社員を新規採用の予定です。
その後は業績の伸びに合わせて社員を増やしていきたいとのことです。会社では米沢を選んだ大きな理由として、北関東を含む東北全域をカバーできること、東北中央自動車道が再来年開通することを上げています。
昨年はやわらかな風が送れる扇風機を開発した東京のバルミューダという会社が、生産拠点を海外から米沢のサクサテクノ(旧田村電機)に移しました。会社の技術力が優れているという理由からですが、これは米沢の企業全般に当てはまることです。このような米沢の地理的優位性、交通の利便性、技術的優位性を強くアピールし、企業進出をさらに進めてゆきたいと考えています。

頼もしい婚活応援団

若者がこのまちで結婚して家庭を築くことも、人口減少対策の大きなポイントと言えます。
4年前に「出逢いの機会づくり応援委員会」を立ち上げました。市内全地区から推薦された人生経験豊かな女性委員が情報交換をしながら、お見合いの場の設定の他、男磨き講座・女子力アップ講座の開催など、多彩な活動をしています。4年間でゴールインしたカップルは7組ですが、7月12日に開催された「第6回米沢まちコン」では13組のカップルが誕生しました。11月8日に「第7回」が予定されています。
何よりも参加者には「自分を磨きながら積極的に相手を探す」、周りの人々には「若い人が結婚できるようドンドン手助けをする」という風潮を広めた功績はとても大きいと思います。このような社会的認識の高まりが、さらに大きな成果を生み出してゆくものと思います。

都会からの移住

都会で暮らす人の間で、地方移住や田舎暮らしの願望が高まっています。これらの人々に対し、米沢の魅力を強力に発信し、受け皿となるための整備を進めていくことが必要です。
例えば芳泉町のような屋敷畑付きの風情ある居住地域のたたずまいや、六郷・広幡地区のような広々とした田園風景など、都会の人が「住んでみたい」と強く心を動かす地域はたくさんあります。
8月12日に伝国の杜で飯豊町長、川西町長、米沢市長による「置賜移住交流シンポジウム」を開催し、大勢の方々にご参加いただきました。これからも地域の方々と知恵を出し合い、力を合わせて準備を進めていきます。

昔もあった「人口回復」

米沢藩が15万石になった時代の領内人口は約13万人でしたが、上杉鷹山が藩主となった頃は、飢饉の影響もあり、10万人に減少していました。それが、米沢織の創始を代表とする産業政策と児童手当を始めとする手厚い福祉政策によって幕末には再び 13万人となり、人口の回復に成功したのです。対応策の基本が現代と全く同じであることに驚きますが、昔の人にできたことが今の私たちにできないはずがありません。市民のみなさまの一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。

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