市の財政を安定させる

三十郎の政策レシピ4

市が行う貯金の目的

昨年暮れから市民のみなさんには、財政問題で大変ご心配をおかけしております。実際にどのような状況なのかを分かりやすくご説明いたします。
普通の家庭と同じように市町村も貯金をします。家庭の場合貯金をする目的は、臨時の出費に備える、将来の目標(結婚・家を建てる・子どもの教育・老後の生活など)のために備えるなど色々あると思われますが、市町村がする貯金は、財源不足の年度に使うことを目的として積立てられています。
市の収入は市民・会社からの税金や国からの交付税などで成り立っているのですが、その額は毎年変動します。その一方で、市の支出は様々な行政サービスに使われ、それは毎年あまり変動がありません。そうなると収入が減少した年には支出が上回ってしまいます。これを埋め合わせる(調整する)ためにあらかじめ貯金をし、必要な時に取り崩して収入に組み込むことになっています。これが「財源調整基金」と呼ばれる市の貯金です。

市の貯金を回復させる努力

米沢市の財政規模(350億円前後)では、少なくとも10億円程度の貯金が必要と国から提示されています。これまでは20億円ほど持っており、増減を繰り返してきましたが、この3年間は連続して収入が支出を下回り、特に昨年度は収支のバランスが悪化したことから、貯金が目減りしています。
その主な原因は、景気回復傾向から増収を見込んだ市税が逆に減少したことや国が普通交付税を減額したことなどによる収入減に加え、豪雪による除雪費の増加などです。
貯金の残高は、平成26年度末で約13億円です。財政再生団体(かつての赤字再建団体)とは、この貯金が底をつき、その年の収支不足が一定限度(米沢市の場合およそ40億円)を超えてしまい国のコントロールを受ける状態を言いますので、米沢市の場合これには当たりません。しかし、ここ数年の悪化を踏まえ、貯金が残っている今のうちに改善に取り組むことが必要と判断しました。
市が今行っているのは、目減りしている貯金を増やし、五年後には元の20億円に戻そうという取り組みです。

支出を見直す

支出を抑えるため、事務・事業の見直しを行っています。これまでも行財政の見直しに努めてきましたが、市民サービスへの影響を極力避けながら、もう廃止してもよいものはないか、続けるにしてももっと安い経費でできる方法はないかなど徹底的な見直しを行っています。今年度は前年度より6億円の経費削減を図ります。
また職員については、市民が主役の市政運営を共に担ってきましたが、財政健全化のため職員数と給与の削減に踏み切らせてもらいました。職員数はこれまでも徐々に減らしてきましたが、来年度から6年間であと43人減らします。ただし、一人ひとりに仕事量が重くのしかかることのないよう、内容ややり方を工夫してゆきます。さらに今年4月から3年20パーセント、副市長は17パーセント、教育長・代表監査委員は15パーセントの削減)。職員とその家族に対しては本当に申し訳なく思っています。有難いことに議会からも8パーセント削減の提案があり、これら給与・報酬の削減によって3年間で約7億5000万円支出を減らすことができます。
職員の給与が減ると市内で使われるお金が少なくなり、市内経済に影響が出るとの指摘もありますが、それは観光客の増加に力を入れ、「外貨」を稼ぐことで解消を図ります。幸いにも米沢は今、全国的に話題豊富で注目を集めていますので、これを十分に活用するよう努めます。

収入を増やす

今秋操業開始予定の日栄電機社一昨年中小企業基盤整備機構から、八幡原工業団地とオフィス・アルカディアのまだ売れていない土地を八割引きで購入しました。したがって企業誘致が進めば大きな土地売却益が得られるほか、固定資産税等の企業からの税収の増加も見込めます。幸いこれまでの誘致活動が実を結び、企業立地が進んでいますので、さらに加速させます。
また、例えばふるさと納税も「お礼の品」を大幅に変えた結果、寄付額が昨年1年間で約500万円だったのが、今年は7月末現在で5億4000万円。今年度分は最終的に14億円になると見込まれ、お礼の品代や事務手数料を差し引いた実収入は4億4000万円ほどと予想されています。このように、収入増の方策は様々考えられますので、政策化し実行してゆきます。

経常収支比率の改善

財政健全化のためのもう一つの取り組みは、「経常収支比率(市税や普通交付税など毎年入る収入に対して、人件費や社会保障費など必ず払わなければならない経費が占める割合)」の改善です。これが高いと自由に使えるお金が少なくなります。米沢市はこれが高止まりしていますので、できる限り行政サービスを低下させず市民生活を守りながら、先に述べました対応策によって「体質改善」に力を注ぎます。
米沢市は今確かに努力を求められていますが、心強いことにこのまちは、これまで何度もピンチをバネにして伸びてきた経験を持っています。絶えず見直しと改善に努める一方、米沢の持つ資源を十分に生かしてジャンプできるようにしますので、市民のみなさまの一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。

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